自分の思い通りの焙煎ができた。焙煎後のテイスティングでも満足の味になっている。甘さの強度や酸のボリュームのバランスがとても良く自分が一番表現したい味わいになっている。それでも毎回思うこと。

「まだまだもっと良くなるかもしれない。」

「もっと良くしたい。」

という欲求に駆られる。もっとこのコーヒーの個性を違ったアプローチで引き出せるのではないか。もっと奥底にある甘さを引き出せるのではないか。もっと液体の質感を良くすることができるのではないか。元々職人の世界にいた私。そこも終わりのない世界だった。終わりのない世界にいることに幸せに感じてしまう性。焙煎に出会うことができて本当によかった。現時点での自分のベストを尽くし表現したもので人に喜んでもらえることをこの上ない幸せだと心から思う。